オクターバーを使いこなせば、お洒落ギタリストの仲間入り!
ギター大好き~ミチヒサだよ!
今日は、オクターバーについて。
(このページは “音楽ギター編:Vol.43” になります)
・どんな効果があるの?
などなど…。
オクターバーとは、原音のオクターブ下(又は上)の音を付与するエフェクター。
それって、必要?使う頻度は、少なくない?確かに、そんな質問されることも多い。
だからこそ、オクターバーは使いどころが大事になる。何だか難しそうだって?でも、大丈夫~私は全力で応援するよ!
ここでは、私があなたの友達!
オクターバーは、センスが問われるエフェクター!
本来オクターバーは、原音に対して1オクターブ下、2オクターブ下の音を重ねて出力するエフェクター。
とても単純なエフェクターだが、色々な使い方ができるエフェクターでもある。
オクターバーは、ファズを元に作られている。ギター信号を歪ませ、波形を加工してオクターブ・サウンドを作り出している。
オクターブ音は、出力を得るために歪んでしまうが、普通では作れない重厚なサウンドを得ることができる。
オクターブ下を重ねると、倍音豊かで重厚感あるギターサウンドになるのは、このためなんだよね。
常時使うエフェクターではないが、サウンドに変化が欲しい時に使う、飛び道具的なエフェクターと理解しておこう。
単純だが効果は大きいので、使いどころのセンスが問われるというわけだ!
オクターバーは、1960年代に生まれた!
オクターバーが誕生したのは、ロジャー・メイヤーとジミ・ヘンドリックスの出会いからだった。
ジミ・ヘンドリクス出したアイデアを、ロジャー・メイヤーが作る。二人は、スタジオやライブを共にしながら、独創的・革新的なサウンドを考えていった。
「パープル・ヘイズ」のギター・ソロのオーバー・ダビングで使ったエフェクターが、世界初のオクターバーのオクタヴィアだった。
オクタヴィアは、オクターバーとファズが一緒になったオクターブ・ファズ。ジミ・ヘンドリクスのために作られたプロトタイプだったので、生産は僅かだったけどね。
1972年に、タイコブラがオクタヴィアを発売。ロジャー・メイヤーのオクタヴィアを修理に持ち込んだミュージシャンが、その回路をコピーして作られたと言われている。
弾いたことがある人なら分かると思うが、オクターブ・ファズは扱いにくい。単音弾きしかできなかったり、エフェクトの掛かり具合が一定ではなかったり…。
使い方が難しいエフェクターではあるが、アイデアやセンス次第で、誰にも真似をされない個性的なギター・サウンドを出すことができる。
単体のオクターバーは、1981年にヤマハからOC-01、翌1982年にボスからOC-2が発売された。
オクターバーのコントローラー!
オクターバーのコントローラー(つまみ)には、聞きなれないものもある。基本的に使い方は同じなので、各コントローラーを説明しよう。
・DIRECT LEVEL
原音の音量を調節。右に回すと原音の音量が大きくなり、左に回すと原音の音量が小さくなる。
・OCT (SUB)LEVEL
オクターブの音量を調節。右に回すとオクターブの音量が大きくなり、左に回すとオクターブの音量が小さくなる。
・DRY(MIX)
原音とオクターブの音量の調節。右に回すとオクターブの音量が大きくなり、左に回すと原音の音量が大きくなる。
・RANGE
原音に加えるオクターブの掛かる帯域を調整。右に回すとエフェクトの帯域が広くなり、左に回すとエフェクトの帯域は狭くなる。
・MODE
様々なエフェクトのモードを選択。
低音弦のみにオクターバーが掛かるように設定できたり、上下1オクターブの音を作ることができる、マルチ・オクターバーといったもの等がある。
モードには、各メーカーの拘りがあるので、あなたが求めているものを選ぶようにしよう!
元々、オクターバーは単音にしか反応しなかったが、コード弾き等の和音にも対応したポリフォニック・モードというものもある。
とても便利だが、若干のレイテンシー(遅延)があるので注意が必要だ。
オクターバーを繋ぐ順番!
以前のブログでも書いたけど、複数個のエフェクターを繋いだ時は、後ろのエフェクターが優先されて効果も大きくなる。
この効果を狙って、どう繋ぐのか?どんなサウンドを求めているのか?試してみるといいだろう。
オクターバーは、ギターのすぐ後に繋ぐのが定番となっている。後ろに繋ぐと、倍音が増幅されて、音の検知が悪くなるからだ。
但し、歪み系エフェクターを使う時は、後ろに繋いだ方がいい。前に繋ぐと、オクターバーの音も歪んでしまう。
サウンドは濁ってしまうが、分厚くワイルドになるので、これはこれでアリなんだけどね!
エフェクターの繋ぎ方に正解はないので、好みのサウンドになるように、セッティングしていこう。
ピッチ・シフターとの違い!
従来オクターバーは、オクターブ下しか出せなかったが、今ではオクターブ上も出すことができるモデルもある。
では、両者の違いを挙げていくと…。
オクターバーは、アナログ回路がメイン。これは、ダイオード等の電子部品を使うため、価格はリーズナブルだ。音痩せしにくいのも、ポイントだね。
ピッチ・シフターは、デジタル回路のみ。オクターブ上下だけではなく、様々なハーモニーを作り出すことができる。価格は高価になる。
サウンドに関しては、オクターバーの方が反応が早く、倍音が豊かで重厚になる。機能面を重視するなら、ピッチ・シフターだね。
どちらを選ぶかは、あなたの使う用途になる。オクターブ・オンリーなら、迷わずオクターバーを選択して間違いないよ!
オクターバーを、どう使うのか?
オクターブ下が原音と重なると、倍音豊かで重厚なサウンドになる。使いどころは個人のセンスになるが、気を付けたいのは…。
使い過ぎないこと!
人間の耳は、ずっと同じ音を聴いていると慣れてしまう。折角オクターバーで重厚感あるサウンドを作ったのに、その効果が薄れてしまう。
オクターバーをオフった時に、音薄くない?と思われたら、意味がないからね。
最初は、単音リフやソロで使ってみよう。インパクトあるイントロの単音リフ、バラードのソロで一瞬重なるオクターブ。
その効果は、聴く人に強烈なインパクトを残すはずだ!
オクターブ上が出せるのなら、こちらも効果的に使っていこう。
オクターブ上が原音と重なると、音に艶やかさが出る。重厚感はもちろん、12弦ギターのような効果を得ることもできる。
シンセ・サウンドを再現するには、オクターブ違いで複数の音を重ね、他のエフェクターを使うといいだろう。
オクターバーの使う意味は、アンサンブルに厚みを加えること!と覚えておこう。
おすすめオクターバー・エフェクター!
オクターバーは、マルチ・エフェクターにも入っているが、ここはコンパクト・エフェクターに拘りたい。
オクターバーも様々なメーターから出ているが、私がおすすめするのは3種になる。
・TC Electronic 【Sub ‘N’ Up Octaver】
PCやスマートフォンと接続して、音を作り込めるTone Print機能を搭載。和音への反応の良さは、特筆ものだ。
・ELECTRO‐HARMONIX【POG2】
モノフォニック(単音)と、ポリフォニック(和音)に対応。オクターブ音の、音作りができる優れもの。8種類まで、プリセット可能。
・BOSS【OC-5】
OC-2のサウンドを再現したVINTAGEモードと、和音対応のPOLYモードの2種類を搭載。3オクターブの音域に対応は凄い。
簡単にオクターバーを使いたい!というなら、下記がおすすめだ。
・ELECTRO‐HARMONIX【Nano POG】
音量レベル、オクターブ下の音量レベル、オクターブ上の音量レベルの3つのみ。シンプルで、高音質を求めるならコレだね。
オクターバーに、どこまで求めるのか?使い方によって、あなた好みのオクターバーを見つけて欲しい。
最後に!
オクターバーは、シンプルだが奥が深いエフェクターだ。単にオクターブを重ねることから、飛び道具として使うこともできる。
オクターバーは、オクターブ下を重ねるのが基本だが、オクターブ上を重ねたりオクターブ上下を重ねてみよう。思わぬサウンドを、発見できるかもしれない。
やれることはピッチ・シフターと同じだが、サウンドに関しては決して真似はできない。オクターバーならではのサウンド!を生かしてみよう。
単純にオクターブを重ねるからこそ、使いどころ…。そう、センスが問われる。ここぞという時に、使いたい。
私は、常々こう言っている…。
オクターバーを使いこなせば、お洒落ギタリストの仲間入り!
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