1970年代にリリースされた、フランク・ザッパの名盤(Vol.1)!

ロック
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1970年代にリリースされた、フランク・ザッパの名盤(Vol.1)!

MICK
ミチヒサ

ギター大好き~ミチヒサだよ!

今日は、フランク・ザッパのアルバム(1970年代)について。

(このページは “音楽ロック編:Vol.18” になります)

・フランク・ザッパのアルバムを知りたい!
・アルバムが多すぎて、どれを聴けばいいの?

などなど…。

私が、多大なる影響を受けたミュージシャン、フランク・ザッパ

前回のブログでは、1960年代にリリースされたフランク・ザッパのアルバムを紹介した。

この時点で、もうザッパ・ワールドが出来上がっていることにビックリだ。1960年代に、こんな音楽を演っていたなんて、今考えても凄いとしか言いようがない。

更に、1970年代のフランク・ザッパは益々進化する。私の想像を、遥かに超えるスピードで!

1970年代はアルバムの数が多いので、2回に分けて紹介していくよ!心配はないよ、だって…。

ここでは、私があなたの友達!

サウンドハウス

デビュー後の、フランク・ザッパ!

1966年にアルバム「フリーク・アウト!」デビュー。

その年の夏に、ウィスキー・ア・ゴー・ゴーの受付嬢だった、アデレーデ・ゲイル・スロートマンと結婚。

デビュー後は、アメリカを中心にカナダでもライブを行う。1967年秋には、イギリスを皮切りに初のヨーロッパ・ツアー。

1968年4月には、ハーブ・コーエンとの共同出資で、ビザールとストレートという原盤制作会社を設立

翌1969年8月からは、オリジナル・メンバーによるザ・マザーズ・オブ・インヴェンションのラスト・ツアーを行い解散。

1960年代には、7枚のアルバムをリリースした。

今回は、1970~1974年にリリースされたアルバムを紹介しよう!

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1970年リリース!

ザ・マザーズ・オブ・インヴェンション
「バーント・ウィーニー・サンドウィッチ」

1970年2月9日にリリースされ、全英チャート17位を記録。

初期マザーズ録音の、寄せ集め的な蔵出しアルバムだが、名曲名演が揃っている。

A面はドゥーワップの「WPLJ」に始まり、ピアノ曲「アイベ・シー」までの7曲は、スタジオ&ライブ録音が混雑しているが、実に美しい。

注目は、18分を超える当時のライブでの必須曲「俺が住んでいた小さな家」。

イアン・アンダーウッドのピアノ、フランク・ザッパのギター、シュガー・ケイン・ハリスのヴァイオリン、ドン・プレストンのピアノを堪能してほしい。

因みに、シュガー・ケイン・ハリスは投獄されていたが、フランク・ザッパが保釈金を払って出獄させてレコーディングに起用した。

ザ・マザーズ・オブ・インヴェンション
「いたち野郎」

1970年8月10日にリリースされた、ザ・マザーズ・オブ・インヴェンション名義のラスト・アルバム。

初期マザーズ録音の、寄せ集め的な蔵出しアルバム第二弾。

1950年代っぽいジャケット絵は、後にリトル・フィートのジャケットで有名になる、ネオン・パークによるもの。

ブルースやロック、フリー・ジャズ等の多彩な楽曲が揃っていて、前作に比べザッパ・ワールドを楽しむことができる。

「デジャ・ゲット・エニィ・オンヤ」は、ローウェル・ジョージ在籍時のライブ音源。「ザ・オレンジ・カウンティ・ランバー・トラック」の演奏は、圧巻の一言。

因みに、「エリック・ドルフィ・メモリアル・バーベキュー」でマリンバを演奏しているのはルース・アンダーウッドだが、クレジットに名前がない。

フランク・ザッパ
「チャンガの復讐」

1970年10月23日にリリースされた、1970年代初のソロ・アルバム。

この年の5月に、ロサンゼルス・フィルと共演。元タートルズの、フロー&エディと出会い新しいザ・マザーズがスタートするはずだったが…。

メンバーが固まらなかったこともあり、今作はフランク・ザッパのソロ名義となった。

サウンドはジャズ・ロック的なアプローチに、アメリカン・ポップなヴォーカルを融合した、今後の方向性を感じさせる内容になっている。

珍しく新曲オンリーとなっていて、歌ものは「200モーテルズ」の予告ということだったが、映画の内容はちょっと分からない(苦笑)。

因みに、レコード時の内ジャケット・イラストが好きだったのだが、CDでは再現されていないのが残念だ。

1971年リリース!

ザ・マザーズ
「フィルモア・ライブ1971」

1971年8月不明日にリリースされ、全米チャート38位を記録。

同年6月5、6日に、ニューヨークのフィルモア・イーストでのライブから、ベスト・テイクを収録。

オーヴァーダビングは一切無しで、リアルなライブを体感できる。これだけのプレイが聴ける!というだけでも、とても凄いことだ。

その裏付けには、膨大なリハーサル時間がある。そのリハーサル代を稼ぐために、ライブ音源をリリースすることになった。

どの曲も素晴らしいが、「ピーチズ・エン・レガリア」のライブ・ヴァージョンは聴きごたえ抜群だ。

因みに、ジョン・レノンとヨーコ・オノが参加した模様は、アルバム「プレイグラウンド・サイコティクス」に収録されている。

フランク・ザッパ
「200モーテルズ」

1971年10月4日にリリースされ、全米チャート59位を記録。

映画「200モーテルズ」のサントラ盤。ビートルズ映画を製作していた、ユナイテッド・アーティスツから映画が配給されたというのも、とても興味深い。

ザ・マザーズとロイヤル・フィルハーモニー・オーケストラの演奏は、それまでのフランク・ザッパとは違った世界観を堪能できる。

クラッシック、ロック、ジャズ、会話…。映画があってのサントラというより、映画音楽を作るための映画(映像)という感じだね。

生前は版権を買い戻すことができなかったが、1997年にサントラ盤の権利は遺族の元に戻った。映画に関しては、現在もユナイテッド・アーティスツ所有となっている。

因みに、映画にはフランク・ザッパを含むザ・マザーズのメンバー。他には、リンゴ・スターやキース・ムーンといった豪華メンバーが多数出演している。

1972年リリース!

ザ・マザーズ
「ジャスト・アナザー・バンド・フロム L.A.」

1972年3月26日にリリースされ、全米チャート85位を記録。

1971年8月7日に行われた、ロサンゼルスのUCLAでのライブを収録。

フロー&エディとの新しいザ・マザーズが、絶好調だったことが分かるライブ。24分を超える「ビリー・ザ・マウンテン」は、彼らの演劇性を十二分に発揮している。

ロサンゼルスをネタにしたパロディが満載なので、地元を知らないオーディエンスはちょっと着いていけない…。観客は、大盛り上がりしてるけどね。

寸劇の歌ものが多いが、「コール・エニィ・ヴェジタブル」は聴きごたえ抜群。この曲を聴けただけでも、良かったかな。

フロー&エディとのザ・マザーズは、残念ながら終わってしまう。ビリー・ザ・マウンテンのアニメ化も実現できず、その大量な下絵がジャケットの内側に貼ってある。

因みに、1971年12月にステージから突き落とされたフランク・ザッパは、1972年3月まで静養することになった。

フランク・ザッパ
「ワカ/ジャワカ」

1972年7月5日にリリースされた、「ホット・ラッツ」の続編的なアルバム。

怪我を負って車椅子生活になり、多くの予定が流れてしまった。これを機に、ソロとバンドのアルバムを制作。

ギブス姿でスタジオに通い、全新曲で仕上げた本作は、2曲のインストゥルメンタル曲と2曲の歌ものになっている。

17分を超えるオープニング・チューン「ビッグ・スウィフティ」は、ライブでも好んで演奏されたジャズ・ロック的なインストゥルメンタル曲。

もう一つのインストゥルメンタル曲「ワカ/ジャワカ」は、ザッパ流ビッグ・バンド・オーケストレーションで、次作へ繋がっていく。

セールス的には今一つだったが、フランク・ザッパを含め、各メンバーの無駄が全くないプレイは圧巻だ。

因みに、「ホット・ラッツ」の続編的と呼ばれるのはサウンドもそうだが、アルバム・ジャケット絵の水道蛇口に“ホット・ラッツ“と描かれているからだ。

ザ・マザーズ
「ザ・グランド・ワズー」

1972年12月31日にリリースされた、「ワカ/ジャワカ」路線を受け継いだアルバム。

ザ・マザーズのメンバーにホーン・セクション等、総勢23名による演奏は、フランク・ザッパ流ビッグ・バンド・オーケストレーションの最高峰作品。

「クリータス・オウリータス・オウライタスと、グランド・ワズーの伝説」の、サウンド・トラックとして制作された。

クリータス・オウリータス・オウライタスをリーダーとする連合軍と、メディオークラッツ・オブ・ペデストリウムによる音楽による戦い。

13分を超えるタイトル・チューン「ザ・グランド・ワズー」は、ラテン的なリズムとメロディアスな楽曲、見事なまでの構成力は圧巻。

インストゥルメンタル曲が中心だがクール一辺倒ではなく、ポップでユーモアを忘れずに、親しみやすいメロディが特徴的なアルバムだ。

因みに、CD化の際に1曲目と2曲目が入れ替わっている。更に、アルバム「ロスト・エピソード」には、本作のアウトテイク3曲が収録されている。

1973年リリース!

ザ・マザーズ
「オーヴァーナイト・センセーション」

1973年9月7日にリリースされ、全米チャート32位を記録。

ワーナー・ブラザーズのディスクリート新レーベル第一弾となった、ビザールでもストレートでもない、ザッパ流ポップスの歌もの。

コンパクトな曲が並び、フランク・ザッパのギター&ヴォーカルを存分に楽しめる。長尺な曲やインストゥルメンタル曲が少なくなり、アメリカで多くのファンを獲得。

圧巻なのは、「ゾンビ・ウーフ」。複雑なヴォーカルに強烈なギター・ソロと、フランク・ザッパの音楽を凝縮した名曲。

歌詞もフランク・ザッパならではの内容で、ここでの紹介は…(苦笑)。

初メンバーは(B)トム・ファウラー、(TB)ブルース・ファウラー、(D)ラルフ・ハンフリー。彼らを含めた8人で、私の好きな73年ザ・マザーズが結成。

因みに、2曲でヴォーカルを担当したリッキー・ランセロッティは、麻薬が原因でケガをして解雇になったため、クレジットされていない。

1974年リリース!

フランク・ザッパ
「アポストロフィ」

1974年4月22日にリリースされ、全米チャート10位を記録。

前作に続き、フランク・ザッパのヴォーカルを前面に出し、更に変拍子が少なくロック寄りになった。

タイトル・チューンの「アポストロフィ」はインストゥルメンタルで、唯一のライブ音源。ジャック・ブルースとジム・ゴードンとの共作共演には、ビックリだ!

「コズミック・デブリス」は、宗教について歌われていて、フランク・ザッパの音楽を凝縮した名曲。冒頭4曲の組曲は、歌詞も楽しんでほしい。

オープニング・チューンの「恐怖の黄色い雪」は、当時ラジオでO.A.されていて、アメリカのリスナーにも認知されたようだ。

ヒットしたこともあるが、フランク・ザッパを初めて聴くという人は、このアルバムが入りやすいだろう。

因みに、「アポストロフィ」では、ベースのプレイがギターの邪魔だった!と語っていたフランク・ザッパ。それでも収録したのは、カッコ良かったからだろうね。

フランク・ザッパ / ザ・マザーズ
「ロキシー&エルスウェア」

1974年9月10日にリリースされ、全米チャート27位を記録。

ザ・マザーズ結成10周年を記念した、各地のライブ音源を収録。

メインは、1973年12月10日~12日ハリウッドのロキシー公演。他は、シカゴのオーディトリアム・シアターと、エディンボロ州立大学の記録テープから抜粋。

私が大好きな73年ザ・マザーズで、メンバーは以下の通り。

(K)ジョージ・デューク、(Per)ルース・アンダーウッド、(V・Fl)ナポレオン・マーフィー・ブロック、(B)トム・ファウラー、(TB)ブルース・ファウラー、(D)ラルフ・ハンフリー、(D)チェスター・トンプソン。

オーヴァーダブされたり、演奏がカットされたりしているのは残念。「オンステージ」Vol.1~3で、未発表された曲を聴くことができる。

因みに、「ザ・ロキシー・パフォーマンス」では、オーバーダブなしの完全版を聴くことができる。これは、是非映像版でも体験してほしい。

最後に!

1970年代はリリースが多いので、1970~1974年までの11枚を紹介した。

ステージから突き落とされる事件がなければ、もっと面白いことがあったかもしれないけどね。

こうアルバムを並べてみると、1970年代は様々なことをやっていたな~。ザ・マザーズから完全なソロになって、更にザッパ・ワールド全開になった。

スタジオ・アルバムも素晴らしいが、フランク・ザッパのライブはスタジオ・アルバムを超越することもある。「ザ・ロキシー・パフォーマンス」は、楽しすぎて(笑)。

次回は、1970年代Vol.2と題して、1975~1979年にリリースされたアルバムを紹介しよう。

1970年代にリリースされた、フランク・ザッパの名盤(Vol.1)!

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