ロックは変異しながら、新たなサウンドを生み出す!
ギター大好き~ミチヒサだよ!
今日は、1960年代のロック(その3)について。
(このページは “音楽ロック編:Vol.7” になります)
・1960年代のロックは、何が凄かったの?
などなど…。
音楽ロック編:Vol.5では、激動の1960年代半ば~後半のアメリカの激変について話しをした。それは、更にイギリスの新たな音楽を生むことになった。
しかし、それらはロックという音楽の影響だけではない。戦後の混乱から抜け出し、人々の価値観が変わったからでもある。ロックは、常に時代背景が敏感に反応している。
ロックは、アメリカとイギリスがお互いに影響を受けながら、新しいサウンドを生み出していく。更に、境界線は無くなり、ロックは更に多様化していった。
ここでは、細分化されていったロックを分かりやすく話していくよ!心配はないよ、だって…。
ここでは、私があなたの友達!
ロックの表現が、一気に拡大!
ブリティッシュ・インヴェイジョンにより、アメリカン・ロックが誕生した。そして、イギリスへの進出。
シングル一曲で勝負という時代から、アルバムというトータル・コンセプトで表現する時代になった。
ミュージシャンの表現方法も、変化していく。ギターがバンドの中心となったのは、サウンドの大音量化。これによって、次々とギター・ヒーローが生まれることになる。
ギター・プレイがロックの象徴となることで、新たなサウンドを生み出すことになる。
ターニング・ポイントは、1966年!
アメリカン・ロックは、ブリティッシュ・インヴェイジョンによって生まれた。その表現方法は、1966年にジミ・ヘンドリックスの渡英によって、イギリスのミュージシャンたちに変化を起こすことになる。
当時のイギリスは、ブルース・ロックが全盛だった。三大ブルース・バンド(フリートウッド・マック、チキン・シャック、サヴォイ・ブラウン)の成功によって、ブルース・ブームでもあった。
そこへ、アメリカン・ロックが変化を与えたのが…。
アルバムでの表現方法!
一曲で表現するには、限界がある。何曲もシングルをリリースするよりも、アルバムの方がミュージシャンの個性は出しやすい。
アルバム中心の楽曲作成というのが、ロックの表現を広げ、様々なサウンドが生まれることになった!
フリートウッド・マック
チキン・シャック
サヴォイ・ブラウン
サイケデリック・ムーブメントは、ロックを加速させる!
この頃、アメリカではサイケデリック・ムーブメントが起こる。サンフランシスコを中心に、ヒッピーと呼ばれる若者が大量に現れた。
ジェファーソン・エアプレインやグレイト・フルデッドといった、独自の音楽を築いたバンドが登場する。
ジェファーソン・エアプレイン
グレイト・フルデッド
1967年には、イギリスでもサイケデリック・ブームが起こる。当時のイギリスでは、サイケデリック・ロックと呼ばれるサウンドが主流だった。
しかし、イギリスのロックは更に激変していく。
同じくアメリカでも、サイケデリック・ムーヴメントの反動が起こる。ザ・バンドやグラム・パーソンズといった、ブルースやカントリー、ジャズ等のルーツ音楽を取り込んだバンドが登場する。
それらは、カントリー・ロックやサザン・ロックへと繋がっていく。
ザ・バンド
グラム・パーソンズ
イギリスで、3つのロックが生まれる!
サイケデリック・ムーブメントは、イギリスのミュージシャンに大きな影響を与えた。アメリカはルーツへ回帰したが、イギリスでは新たなロックを生むことになる。
プログレッシブ・ロック
クラシックやジャズ等の要素を取り入れて、テクニカルなプレイが特徴の音楽。1曲が20~30分を超える長尺なものもある。
ラジオで放送するために、当時は3分程度の長さが主流だったことを考えると、プログレッシブ・ロックは芸術と言っても過言ではないだろう。
メンバー編成・音楽性・使用楽器等、プログレッシブ・ロックはあまりにも幅が広い。こうでなければならない!と言った定型がないのも、プログレッシブ・ロックの魅力だろう。
代表的なバンドは、キング・クリムゾン、ピンク・フロイド、エマーソン・レイク&パーマー、イエス、ジェネシス等。
キング・クリムゾン
ピンク・フロイド
エマーソン・レイク&パーマー
イエス
ジェネシス
ハード・ロック
サイケデリック・ムーブメントで、大音量のロックの時代がやってきた。それは、歌のバックである伴奏が、その域を超える演奏形態に変わっていくことになる。
これらは、エレクトリック・ギター、アンプ、エフェクター、PAシステム等の発達によるものが大きい。
ロックの象徴が、エレクトリック・ギターになっていくと、そのサウンドは更に激化していく。攻撃的で破壊的なサウンドとプレイは、ハード・ロックと呼ばれるようになった。
バンドの形態は、ヴォーカル・ギター・ベース・ドラムが基本となっている。キーボードを入れたり、ギターが二人というパターンもある。
代表的なバンドは、クリーム、ザ・フー、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープル、ブラック・サバス等。
クリーム
ザ・フー
レッド・ツェッペリン
ディープ・パープル
ブラック・サバス
グラム・ロック
グラム・ロックは、グラマラス・ロックのことで、直訳すると魅惑的なロック。煌びやかな中性的なファッション、女性が施すようなメイク。映画や小説に出てきそうな、奇抜なルックスだ。
都会的な雰囲気を持っているが、音楽性でグラム・ロックが語られることは殆どない。サウンドや楽曲等、共通点が少ないからね。ルックスやステージング等で、グラム・ロックに選別されている。
代表的なバンド等は、デヴィッド・ボウイ、ロキシー・ミュージック、Tレックス、モット・ザ・フープル、スレイド等。
デヴィッド・ボウイ
ロキシー・ミュージック
Tレックス
モット・ザ・フープル
スレイド
サイケデリック・ムーブメントは、プログレッシブ・ロックを生み、グラム・ロックに影響を与えた。
グラム・ロックのファッションは、ハード・ロックにも影響を与えた。サウンドは、後のパンク・ロックへ繋がっていく。
現在のロック・バンドの基本形は、この頃に出来上がっていたということになる!
最後に!
1960年代は、イギリスで生まれたロックが渡米し、一大ムーブメントとなった。それらは、更に形を変え細分化されていった。
細分化されたロックを、ここで全て話すことは無理なので、また別の機会に紹介していこう。
ロックは、1970年代にも大きな変化が、たくさん起こることになる。音楽・ビジネス・ミュージシャンの地位…。1960年代とは違った、ロックの変化がある。
この続きは、音楽ロック編:Vol.8で紹介していこう!
常に、ロックが大きくなっていったのは…。
ロックは変異しながら、新たなサウンドを生み出す!
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